2022年5月1日、東京・千代田区のお茶の水エデュケーションプラザにて、一般財団法人活育教育財団(以下、「活育」)主催の教育者向けイベント、Next Education Awardファイナル(最終審査)を開催しました。

もくじ
1: Next Education Award とは?
2: 全国各地から集合したファイナリスト
3: 白熱した審査会
4: ファイナリストの方々全員が主役の表彰式 〜認め合い、讃えあう〜
5: 分野を超える、同じ志をもつ人との交流
6: おわりに:イベントでの気づき、やまない情熱

1: Next Education Award とは?

Next Education Awardは日本初の包括的な教育アワードとして、「今後世界が迎える課題を解決する人は現場から生まれる」という信念のもと、そのような子供を育む教育を実践している教育者の方々にスポットライトを当て表彰する制度です。

2: 全国各地から集合したファイナリスト

このアワードの開催は、活育にとって初めての試みではありましたが、2021年12月から募集を開始し、全国各地から応募がありました。その中で、1次審査、2次審査を突破したファイナリスト10名が最終審査として審査員の前でプレゼンテーションを行いました。

審査員には、内閣府の合田哲雄さん、Google Japan 元代表取締役社長の村上憲郎さん、東京大学大学院教育学研究科教授の栗田佳代子さんなど、政府関係者、大学教授をはじめ起業家や現役の学校の先生など教育分野、他分野共に活躍されている方々が集まり、オンライン・対面のハイブリッド型での参加となりました。

ファイナリスト10名のそれぞれのプロフィールや活動が気になる方はこちらの記事をご覧ください。

プレゼンテーションから溢れていたもの〜子ども達が一番〜

最終審査に選ばれたファイナリストの方々の中には「緊張している」と話されていた方もいらっしゃいましたが、ご自身が実践している教育プロジェクトをプレゼンする姿は、緊張を感じさせないほど、凛としており、子どもたちとの関係を大切に思い行動してきた姿勢や情熱で溢れていました。

多くのファイナリストの方が「子どもたちと一緒に」「子どもたちの力で」と話し、常に子供達にとって最善の形を模索しながら、サポートし、活動に誇りを持って取り組んでいることが伝わってきました。

ファイナリストの方々の教育活動に参加している子どもたちのイキイキとした表情や変化していく様子を伺い、スタッフも勇気をもらえるプレゼンが多くありました。

子供の自立を支える教育について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

3: 白熱した審査会

審査会では、それぞれの特徴・魅力が輝くファイナリストの方々のハイレベルなプレゼンにより、審査に甲乙つけ難く、審査員の方々は様々な観点から真剣に議論されていました。その結果、当初最優秀賞をお一人選出する予定でしたが、急遽最優秀賞を2名・特別賞を3名選出することになりました。

4: ファイナリストの方々全員が主役の表彰式 〜認め合い、讃えあう〜

最優秀賞は

「プログラミング学習を通じた子どもの居場所づくりと学び合いのデザイン」を実践されている 一般社団法人Kids Code Club 石川麻衣子さん

「Society5.0の時代を生き抜く力を養う「ジレンマ克服型商品開発実習」を実践されている 岡山県立倉敷鷲羽高等学校 大池淳一さん 

の2名の方が選出されました。

石川麻衣子さんのインタビュー記事はこちらからお読みいただけます。

大池淳一さんのインタビュー記事はこちらからお読みいただけます。

特別賞は

「持続可能な社会に向けて自分にできることを考えよう」を実践されている 長野県飯田市立飯田西中学校 牧野優子さん

アニマドーレ (北海道における食農教育)」 を実践されている 市立札幌開成中等教育学校 黒井憲さん 

「オンラインで、自分らしく生きるための自信や思考力を身につける教育」を実践されている アリストテレスの窓 の石森和麿さん

の3名が選出されました。

表彰式では、最優秀賞の方には優勝トロフィー、特別賞の方には盾が贈られました。授与される際には、それぞれ審査員から講評をいただきました。

また、厳正な審査を通過し、素晴らしいプレゼンをされたファイナリストの方々全員に、名前入りのクリスタルトロフィーが授与されました。

講評からもわかるレベルの高さ

審査員の方々からは、「全体のレベルが高く、甲乙つけ難かった」「全体的に講評の点差はほとんどない」等、ファイナリストの方々一人一人の実践レベル、プレゼンの質の高さ・内容の興味深さを講評として口を揃えて話されていました。

実践されているプロジェクトが行われている環境、現在の日本の教育においてチャレンジ・工夫しづらい分野や境遇での進展を進められていること、実践されている方々がどのような背景を得て、イキイキとした教育を子供達へ届けるようになったのか等、幅広い観点に基づいて協議した上で、表彰を決めていったと話されていました。

5: 分野を超える、同じ志をもつ人との交流

表彰式の後は、参加者全員で交流会が行われました。交流会では、活育スタッフ・審査員・ファイナリストを4つのグループに分け、10分間ずつ交流しグループメンバーの入れ替えを行いコミュニケーションをとる機会を設けました。

グループ内では、当日のプレゼンテーションに対するフィードバック、取り組んできたプロジェクトで感じた課題点、現在の日本の教育に対する考え等、熱く自由な会話が展開されていました。

その他にも、個々の学校という枠を越え、教育に関する法律や政府と学校の連携についてや、米国文化と日本文化の関係性など、審査員・ファイナリストの方々の職業が多岐にわたるからこそ生まれる興味深い議論が飛び交っていました。

ステータスじゃない。”教育に関わる人間”として

ファイナリストの方々のプレゼンやその後の質疑応答では、自分が実践している教育において、上手くいっていること・なかなか上手くいかない現実やご自身が感じる問題点なども共有する姿が印象的でした。そして、それに対し、それぞれの立場から異なる目線で考え、議論し合う姿は、審査員・ファイナリスト・活育スタッフという関係をこえ、”教育に関わる人間の一人”として助け合う仲間のようでした。

6: おわりに:イベントでの気づき、やまない情熱

今回のイベントの中では、ファイナリストの方が互いに積極的にコミュニケーションを取っている姿が印象的でした。中でも

私たちはあくまでも教えるのではなく一緒に、生徒とクラスを作っているよね」と口を揃えて話していたり、

​​​​​​「僕は競争ごとになると1位を取らないと気が済まない性格だったけど、今回皆さんのプレゼンを聞いているうちにそれがどうでも良くなった。そんな取り組みをやってるんだ!というワクワクに夢中になった

と話している方もいました。

多様なチャレンジや工夫を行う教育者が集まる場所としても、その面白い教育をもっと全国に知ってもらう手段としてもこのアワードが一つの大きなきっかけになっていたら嬉しいです。そしてこれからも、皆様の活動を心より応援しております。