記事の重要ポイントまとめ

  • スマホの使いすぎは子どもの学習に悪影響を与えているという研究発表もある
  • オンラインやテクノロジーとの付き合い方の計画を作成するのを推奨(具体的な作り方のガイドラインは記事内のリストを参照)
  • 時間での制限よりも通常の生活リズム(運動、睡眠、家族との時間など)とのバランスを考慮してオンラインやテクノロジーの活用を考えることが重要

子どもとテクノロジーの付き合い方

「何時間もスクリーンばかり見ていて大丈夫なのだろうか」

「多すぎるのはよくないが、何時間がベストなのか」

オフラインのアクティビティが制限されている中、オンラインのコンテンツと接する機会がさらに増えているのではないでしょうか。このような状況が続いている中、どれくらいスマホやテクノロジーを活用すればいいのか疑問に思っている方も少なくないと思います。

今回の記事では、スマホやオンライン活用に関する研究を紹介していきたいと思います。

スマホの使いすぎは成績にも悪影響

スマホの過度な使いすぎは学習にも悪影響を与えている可能性があるという研究は世界中で行われています。

日本でも東北大学の川島教授が行った研究がその一例です。川島教授は仙台市立中学校に通う全生徒 2万2390名にアンケート調査を行いました。アンケート結果を解析したところ、スマホを使っている時間が日常的に長ければ長いほど家庭学習時間が同じだとしても成績が低くなっている傾向があることが見受けられました。

脳への影響や睡眠時間の影響などさらなる研究が必要とされますが、過度な活用によって悪影響が生まれている可能性があります。

 

現状のガイドライン:気にするべき点は?

ただ、悪影響があるからといってすぐにスマホの使用制限を行うのは時期尚早です。なぜなら今、急速なスピードで、世界中で様々な研究が行われ、より建設的なテクノロジーの活用方法やオンラインとの付き合い方が見えてくると思われるからです。

では、現時点ではどのようなことを気にかけてテクノロジーやオンライン活用と向き合うことがベストなのか。

アメリカ小児科学会(AAP:American Association of Pediatrics)が発表しているガイドラインが一つ参考になると思います。コロナウィルスでロックダウン状態にある地域が多いため、通常ではテクノロジー活用に関しても厳しい意見を発することが多いAAPですが、今の状況を鑑みてオンラインで過ごす時間が増えてしまうことはやむを得ないとしています。しかし、その中でもオンラインやテクノロジーとより建設的な付き合いを行うためにガイドラインを共有しています。AAPが発表したアドバイスを参考にしたガイドラインを下記にまとめました。

 

テクノロジー・オンラインとの付き合い方 – ガイドライン:

  • 親子で計画を一緒に作る:どのような1日を過ごすのか、仕事や学業以外の時間ではどのようにしてリラックスするのかを子どもと話し合う。
  • 親子でアクティビティを探す:保護者や子ども自身がリサーチしたり、教員や教育者と相談し、オンラインまたはオフラインで行えるアクティビティにどのようなことがあるのかを一緒に探してみる。
  • SNSをうまく活用する:保護者も子どももSNSは友人や家族とつながったり、周りに助けになる行動をするために活用する。
  • オンラインを周りとつながるために活用:上記同様にオンライン活動は保護者も子どもも自粛している際に会えない友人たちとつながれる機会として活用する。
  • 一緒にメディアを活用する:オンラインでどのようなメディアをみているのか、どのようなことを学んでいるのかを親子がお互いのことを把握する。また一緒に映画をみたり、テレビをみたり、お子さんと話し合ってお互いのことをより深く知る機会として活用する。
  • テレワークしているのであれば仕事を見せられる機会:普段見せることができない親の仕事に関して共有する機会としても活用できるかもしれません。家にいながらにして職場体験することができるかもしれません。
  • 保護者自身が自分のオンライン活用に関して考える:ストレスが溜まりやすい状況でニュース記事やスマホで時間を過ごしすぎてしまうこともあるかもしれません。自分自身がロールモデルとしてどのようにテクノロジーを活用している振り返る機会かもしれません。
  • 制限を作る:どうしてもオンラインで過ごす時間などが増えてしまいますが、制限を作ることが大事です。オンラインの時間が運動や睡眠、家族との時間に影響を与えないように制限を設けることも大事です。
  • テクノロジーとの付き合い方プランを作る:上記で紹介した1日のプランを作ることに加えて、テクノロジーとの付き合い方のプランを親子で一緒に作る。何時間友達とビデオゲームをするのか、いつデバイスをチャージするのか、子ども自身が自らの計画を守る自制心を練習する機会です。保護者の注意なしでも自らテレビやビデオゲームなどの電源を切る行動を身につけるようにサポートしましょう。

AAPのアドバイスからも感じ取れるのが、1日何時間という時間での制限よりも通常の生活リズムでも重要な役割を果たしている運動する時間、睡眠時間や家族との時間とのバランスを考慮してオンラインやテクノロジーの活用を考えることです。ご家族で話し合いながらテクノロジーやオンラインで各自が過ごす時間や方法などを決めて、お互いにとってより建設的な付き合い方を試してみてください。